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最近、中途半端に、本を読み散らかしている。
積読がたまっていく一方なので、久しぶりに、読書の記録をつけてみる。
*読了
- 作者: 宮崎学
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2000/12
- メディア: 文庫
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『バブルへGO』をちょっと前にみた。大蔵省の総量規制がバブルを崩壊させた、との仮説のうえに話が成り立ってた、ように思えた。総量規制=濡れ手で粟をつかんでる地上げ屋等に対する規制、ということも政策意図としてはあったのかもしれない。(=モラリズム!)
バブル崩壊の元凶としては、大蔵省のミクロ政策よりも、日銀の引き締め的な政策の方が害悪が大きかったのかもしれないけど。
いや、ミクロ・マクロの相乗効果かもしれないが。
いずれにしても、本書はアンチモラリズムの書としてすばらしい。
安易に経済問題にモラリズムを持ち込むべきでないような気が…
- 作者: 萱野稔人
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2006/11/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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本書では、国家≒ヤクザ組織、という見方が提示されている。
新鮮な見方だ。
ドゥルーズ=ガタリもいまだに、道具としてなら、ある程度使えるのかもしれない。
『アンチオイディプス』とか『ミルプラトー』とか、あんなに分厚く、意味不明な本、自分じゃあまり読む気はしませんが。でもなんか文庫化されたなー
- 作者: 門倉貴史
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/06
- メディア: 新書
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経済理論と現実の雇用問題が結び付けられていたわかりやすい。
でも、多少物足りない気もしなくもないが、忘れかけてた経済学の復習としてちょうどよい本だ。
やはり、「生産性」はクルーグマンやブランシャールらもいってるとおり、測定困難、ということを再認識できる。全要素生産性(TFP)は必ずしも「生産性」とは一致しない、といった基本もキチンと書かれている。
*未読了(まだ読んでる途中、読む予定?)
働くということ - グローバル化と労働の新しい意味 (中公新書)
- 作者: ロナルド・ドーア
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/04/25
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日本的雇用慣行―全体像構築の試み (MINERVA人文・社会科学叢書)
- 作者: 野村正實
- 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
- 発売日: 2007/08/01
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最近、労働関係に興味が出てきた。
- 作者: 宮崎学
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/06/01
- メディア: 単行本
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『カネと暴力の系譜学』との関連で読むといいかも。
近代ヤクザによる労働市場の流動化作用が垣間見れる。
近代ヤクザには、規制によって守られている、労働者の賃金の下方硬直性を緩和する作用がある、とよめる。
下方硬直性を緩和し、失業スレスレのマージナルな労働市場を流動的にすることで、失業者がちょっとは減るかも知れない。
グッドウィルは、法的に派遣しちゃいけない、港湾・建設業に労働者を派遣してて問題になったけど、非合法組織が派遣しても大きなニュースにはならなかったかも。定義上、非業法組織の仕事は非合法的なものであるので、順法義務はないのか?
製造業への派遣は、最近までだめだったわけで、規制緩和の意図としては、国際競争力やら多様な労働形態(失業を減らす)とかやらを理由にして、不況下で賃金の下方硬直性を緩和したいとの意図も政府にはあったのかな。だとすれば、近代ヤクザはうってつけ?ヤクザを近代ヤクザとして温存しておいたほうがよかった?そんなわけないか?やはり失業に対しては、規制するにしろ緩和するにしろ、ミクロ的な介入政策よりも、政府・日銀によるマクロ政策を重視すべき?
自由と特権の距離―カール・シュミット「制度体保障」論・再考 (現代憲法理論叢書)
- 作者: 石川健治
- 出版社/メーカー: 日本評論社
- 発売日: 2007/06/01
- メディア: 単行本
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絶版だったところ、再販されたので買った。
ドイツ語が多くてあまり意味わからん。
概念法学とやらも意味不明で半ば挫折。
従来の判例で言われている、制度的保障論とやらが怪しいらしいのだが…
シュミット=共和主義者として読んだ方がよいのか?
憲法の要請により、市民(シトワイヤン)の創出のために、フランス的に、教会も「真空化」(といっていいのか?)するべきところだが、憲法で教会等は個別的に「保障」されている、といったところか?
日本の学説・判例などの制度体保障論に対する批判をしている章は未読。ここくらいは理解できそうなのに。
- 作者: 遠藤比呂通
- 出版社/メーカー: 信山社
- 発売日: 2007/06
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リアルな感じがして結構面白い。
ただ、緻密な理論構成を行っているところに、急に価値判断が入り込んでいる気もしなくもなく、違和感が。
でも、法律一般の特徴なのかも…結構多くの裁判判例もいきなり価値判断してるようなきがする…
思い込み?
あとがきから、著者に引かれた。
いつも留守番をしてくれてる息子への感謝をしているあたりが、いい人そうだ。
誰か、著者のドキュメンタリー映画とか撮ってくれないかな…
- 作者: 加藤涼
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2006/12/01
- メディア: 単行本
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数式を追ってくのが面倒、一部理解不能でぱらぱら読んだだけだが、それほど面白いインプリケーションは、ないような気が…ただ、「動学的一般均衡モデル」という方法論が重要なんでしょうね。私は理解不可能ですが。
今日はここまで。
後日追加予定。