ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する

「ヤバい」のもとは「freaks」だが、別の意味でもヤバそうだ。
社会学(あるいは社会学的知見を取り入れた非主流派経済学、以下まとめて社会学)がやばそうだ。
こんな本が売れたらますます「(主流派?)経済学帝国主義」が社会学を侵略していくかもしれない。

経済学が社会学を侵略する際、社会学をからの反撃としては、次のようなものが想定できる。


1合理的経済人の前提が強すぎる

2効率性ばかりで公平性に目が向けられていない(=市場原理主義


1・2の批判が的を得ていないことついては稲葉振一郎とかがいろんなところで書いている。(『経済学という教養』の冒頭・『マルクスの使いみち』・『諸君』の金子勝批判、等)

『ヤバい経済学』は、経済学が「実証面」をふくめ1・2の批判に太刀打ちできるということを、どちらかというと社会学の領域で「啓蒙」してくれているように思う。


近い未来社会学は侵略され尽くし経済学にとってかわられ、実証面(フィールドワーク・統計調査等)のみが残る結果になったりして。実証の解析は、経済学者がやることになる。社会学者ヴェンカテッシュと共同研究したレヴィットのように。